用語解説 - CoDa ーデータのあり方の未来を共創する

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用語解説

パーソナルデータ

個人情報(氏名・住所)だけでなく、個人の移動・行動・購買履歴やウェアラブル機器から収集された生体情報など、個人と関係性が見出せる広範囲の情報の事をパーソナルデータと呼びます。

Society 5.0

日本が提唱する未来の社会のコンセプト。人類がこれまで歩んできた狩猟採集社会(Society 1.0)、農耕社会(Society 2.0)、工業社会(Society 3.0)、現在の情報社会(Society 4.0)に次ぐ、第5の社会として名付けられました。 Society 4.0である情報社会は人が行う能力に限界があるため、情報の共有や探索が十分にできない、年齢・障害による肉体的な制約、過疎・高齢化などの社会的課題を解決できない問題点がありましたが、Society 5.0ではIoT機器とAIを活用し、現実空間の様々な情報を仮想空間に集約し、AIが情報を解析・現実空間へフィードバックすることにより、社会経済発展と社会的課題の解決を両立していく新たな社会の実現を目指しています。Society 5.0の社会で集められる情報の一つが、パーソナルデータなのです。

AI

AIとは「Artificial Intelligence」の略称で、人工知能ともいいます。「思考する機械」の研究からはじまり、人間の知的ふるまいの一部をソフトウェアを用いて人工的に再現したものです。大量のデータを用いた分析を自動で行い、その経験から自己学習を重ねることで、あらゆる課題に対応できるように研究が進んでいます。現在家庭に浸透しているSiriやAlexa、Cortanaなどのバーチャルアシスタントも、AIを使用した音声サービスです。

IoT

IoT (Internet of Things)は「モノのインターネット」という意味で、コンピューターに限らず、自家用車、冷蔵庫などの家電、あるいは工場の製造ラインなど、さまざまな「モノ」をインターネットに接続し、データをやりとりする仕組みのことを指します。さまざまな「モノ」がインターネットとつながることで、離れたところから操作や制御・監視を行えたり、またAIを使って使用状況などを分析することもできます。スマートフォンで操作ができるスマート家電もIoTが使われています。AIと共にSociety 5.0の社会の実現に向けて、活用が期待されている技術です。

Design Fiction Probe

未来の科学技術を、架空の製品・サービスのプロトタイプと体験プログラムによって、被験者である市民が擬似体験し、その可能性を検証しようとする調査手法です。リサーチのための道具として、未来の擬似体験を可能にするための製品やサービスのプロトタイプおよび利用環境が作られます。市民が未来の技術のプロトタイプを自分の生活の文脈で経験することで、技術利用に対する倫理的あるいは社会的、文化的な側面での意思を表出させることができます。

Co-design

直訳すると、「協働デザイン」。デザイナーや専門家など、一部の限られた人々によってデザインがされるのではなく、実際の製品やサービスの利用者がプロジェクトの中で開発者とともにデザインをしていく取り組みのことを指します。

Speculative Design

従来のデザインの意味で捉えられがちな「課題を解決するための手段」としてではなく、思考するきっかけを与え、別の可能性を示す「問題提起」としてのデザインのことです。Design Fiction Probeと同じ文脈で使われ、未来のテクノロジーの倫理的、文化的、社会的な影響や意味合いに関する議論を活発化し、民主的にその生活応用を検討できる手法として期待されてきました。

エスノグラフィックリサーチ

民族学・文化人類学で用いられてきた手法で、定量的なアンケートとは異なり、対象者の生活の中での行動を観察し、インタビューしていくことで、対象者の価値観や行動の要因を探る調査です。